結局3時半ぐらいまで読んだら起きたのが11時で、11時半ごろ読了。
感想は…文学じゃなくてミステリでした。確かに作品自体には吸引力があって先に読みたくなるし、(ドラマの主役の)雪穂と亮司の一人称はなく、彼らと何らかのかかわりをもった人たちの一人称の文体で場面が進んでいって、二人のことが(直接かかれなくても)浮かび上がってくる…という仕掛けもうまく出来ていた。プロットとか構造がしっかりしてるなぁと思ったんだけど(ネタバレ含むので以下は続きを読むで)
彼らの動機付けが弱いなぁ…たぶん直接描写しないで、結局笹塚の推測、で終わっているせいもあると思う。なぜあれだけ頭もいいし見た目も良いのに、復讐が白夜を歩むことでしかできなかったのかな。普通に世間の表舞台で活躍して復讐する事が出来ると思うんだけど。そんな姑息な手段で復讐するしかない二人の悲しさなんだよね?きっと。結局二人が何を考えていたのかは笹塚同じく自分の想像(力)に任されて、「なんなんだあんたら」としか思えなかったのは自分の読解力がプーなのか。
筋だけ追って読む分には、すごく凝っていておもしろいなぁと思ったんだけど、私の人生になにか影響力のある作品になったのか?と考えるとと違うなあ。もちろん色々な小説を読んで、たまにスカを引いたからといって損ではないし、こうタラタラと感想が書けるのは何らかのパワーがあったからだとは思う。でも10年後にもう一度読みたくなるかな?たぶんならない。
ドラマは色々細かい設定が変わっていて(雪穂が苛められてたと、か見つかった写真が雪穂と桐原父のものとか)、時効を二人で目指している、っていうわかりやすい目標もあるわけで(原作では時効は切れている)、小説を読んでいて物足りなかったり、読んでみたかった部分は補完されると思う。ので、来週から見てみようかな。
雪穂は綾瀬はるかみたいなかわいい女の子っていうより、もっと謎の美少女っぽいイメージだったな。だから原作から見たらミスキャストだけど、ドラマでの設定は違うんでしょうね。
- 作者: 東野圭吾
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