*これもすべて同じ一日*

毎日の備忘録。最近は作ったもの=食べたもののことばかり。

JCSジャポ

ばっちり見に行けたのですが、仕事のあとのせいか集中力が持ちませんでした。残念。
さすが三列目、近い!舞台が近い!芝さんの白目もくっきり見える位近い!!!!
アンサンブルさんの割れた腹筋、ばっちり見られました(o^-')b
あと息づかいも、本当に聞こえてくる(変態ぽいですか?)。
隣の人が途中からスンスン泣き出して、こういうので泣くことが無いのでちょっと興ざめ。泣くのはかまわないけど、すすり泣かれるのは勘弁だ(現実に引き戻されるから)。

主役からサンボまで白塗りに隈取ドーン!なので近すぎてちょっと恐かったな。白目を剥く場面がおおいので(あのー歌舞伎で見得を切る、そんなものを想像していただければと)。

特に民衆が竹を使って柵を作り、そこから顔を突き出してイエスの磔を見る(歌舞伎で見るような、決め顔で)、というシーンがあって民衆の愚かさというか、調子のよさに心底腹が立った。
あんたらホッサナホッツサナ言ってたくせに!と。
こういう感想持つのも、スノッブだよなー。自分もきっと、その状況に置かれたらそういう行動を取ってしまうんだろう(踏絵を…なんて美談には出来ないですよ)。

主要3役。
柳瀬ジーザスは、声が優しくて…ちょっと周りと違う雰囲気があった。開口で喋っているけど、どこかふわふわとしていた。声に響きがあるんだね。高い声がとっても綺麗にでていた。嵌り役?という印象。他の役も見てみたい。なぜか鹿賀さん(この方は初演でジーザスをやった)をふと思い出してしまいました。
まさかの、芝さんのユダ登板が嬉しかった!パワフル…芝ユダは、パワーの人というイメージがあったのだけれど、ユダの葛藤(神経質さ)もばっちり。やっぱりかっこいい。怒りと迷いと、両方くっきり演じていたと思う。ちょっと喉が辛そうだった。けして美男子ではない、でもカッコイイですよ。
木村花代さんは…CATSで聞いて以来ファンで。エアリーさのない、密な歌声。低いところも綺麗なのがいい。高いところも、ヒステリックさな細さがない。理想の歌声です。ただ、もっとつっこんで歌っても良かったんじゃないか?受け止めるというより、悩んでいた印象。「あの人は殺されるわ(だっけ?)」の台詞まわしは好きでした。強い。

個人的に気に入ったのは、権力者グループ。ナンバーもなんだか陽気で。にっくい敵役のはずなんですが。青木カヤパは、坊主でした(ジャポネスクだから)。低い所がちょっと苦しそうで、そうじゃないところは上手いのだから、ミスキャストだぜ…。嘉納アンナスは、どこか悪人になりきれないように見えて(ひょうきんというのか)、まあ私はそういう役者さん好きです。村ピラトは、CATSのガスより嵌ってました。年齢にあってるんでしょう。しゃがれた歌声素敵!と素直に楽しめました。清めた手が血まみれになるのはどっきり。

そして下村さんは…あの衣装をばっちり着こなしていた。華のある役者さんだなー。ピンスポを自らあてちゃうような感じ。拍手も凄い!一時は退団疑惑があったせいでしょう。
ちなみにヘロデの衣装はこんなん
おいらんさんは左のほうが別嬪さんでした。

演出も、面白いですね。大八車、白子、隈取、和楽器の響き。
奇をてらったところに終わっていない気がする。
(まあ吃驚させられたけど)

唯一あちゃーと思ったのは、金曜の仕事帰りの景気付けには向いていない演目だったってこと。頭が100%働かずに見てしまったので勿体無い。
人間、体と気力が資本だね。感性が鈍っちゃお終いだ。
あと、神経質な演技が出来る人が好きなんだということにも気づけて良かった。