*これもすべて同じ一日*

毎日の備忘録。最近は作ったもの=食べたもののことばかり。

かも/め 

赤坂まで行って見てきました。初・赤坂!サカス!は都会の箱庭のような、きらきらっとして素敵なところだった。ので、終演後はきょろきょろと見回ってしまった。
肝心の劇場は…動線が悪いしロビーが狭い(というか天井が低い)しで落ち着かなかったよー。

あらすじ

9世紀末帝政社会崩壊前夜のロシア。退屈で惰性的な時代に我慢がならず、前衛的な劇の創作にその不満の発露を見出そうとしている青年トレープレフ(藤原竜也)は、美しい湖のほとりにある母の兄ソーリン(勝部演之)の田舎屋敷に住んでいる。そこへ、著名な作家トリゴーリン(鹿賀丈史)を連れて、モスクワから戻ってきた大舞台女優であるアルカージナ(麻実れい)。 トレープレフは湖の向うに住む女優を夢見る地主の娘ニーナ(美波)に恋をしている。彼は自作の劇にニーナを主演させ、母であるアルカージナらの前で上演するのだが、アルカージナは茶化すばかりで真剣に取り合わない。怒ったトレープレフは劇を中止する。医者のドールン(中嶋しゅう)はトレープレフの才能を評価し、励ます。一方、ソーリン家の執事シャムラーエフ(藤木孝)とポリーナ(藤田弓子)の娘マーシャ(小島聖)は常に喪服をまといトレープレフを愛しているが、その想いは届かない。さえない教師メドベジェンコ(たかお鷹)はマーシャを愛しているが、マーシャは無視している。ニーナはトレープレフの想いに気づいているが、女優として大きく成長しなくてはならないという野心に溢れている。ニーナの気持ちを受け止めたのは、トリゴーリンであった。そんな中、トレープレフは、自殺未遂をおこす。女優としての名声と成功を夢みて、アルカージナとともにモスクワへ帰るトリゴーリンを追ったニーナだった。
2年後、アルカージナは、トリゴーリンを連れてまた、この田舎屋敷に戻ってくる。トレープレフは新進作家として売り出してはいたが、不安定な精神を内包していた。湖のほとりで、モスクワへと旅立っていった日以来の再会を果たしたニーナにトレープレフは変わらぬ愛を告げるが・・・・。
(ホリプロHPより引用)

雑感。
まず、麻実れいがすごかった。きまぐれというかマイペースというのか、悪気がないけど藤原竜也のことを傷つけているけど憎めない。それは麻実さんの持ち味・演技力だよなあー。美しい!てドレスをばっちり着こなしてるし、発する声も優雅、セリフ運びもすらすらと。でも笑わせるところは笑わせる。すごい。
藤原君は、初めて声を発するところを見た(デスノ映画見てないので。ニコニコで天保十二年のシェイクスピアの動画見たくらい…)。結構声がハスキーというか、枯れていた。若いのに…。神経質。キレていた。冒頭、美波が来る!ってのたうちまわっているところはオーバーアクションすぎてみていて恥ずかしくなった。1幕には力みを感じたけれど、2幕の鬱屈している感じ?落ち着いていてこちらのほうが私は好きだった。
美波ちゃんは声の通りがいいし、瑞々しさがあって、トレゴーリンが連れて行くのもわかる気がする…存在に説得力がある。ただちょっと頭が軽そう(すみません)。思っていたより演技は上手だった。ただやりとり?しているようにあまり見えない…
鹿賀さん、役より老けゴフゴフですが、台詞回しはさすがだなあ。
メドベジェンコかわいそうすぎる。

恥ずかしながら、あとからあらすじとか読み返して「そーゆーことだったんですか!」って気づいたところが多すぎて…ちょっと台詞が長くて冗長なんだよというか、私の集中力が持たず…ハムを見たときも思ったけど、事前に予習しとくのって大事!でも戯曲を読むのって難しいんだよね…。

演出はとてもシンプルだと思う。他のストプレはどうだかしらないけど、音楽はほとんど使っていない。途中で何度かトレープレフがピアノを弾くところに流れるだけ(だと思う)。音楽なしに、盛り上がるのって難しいんだなーって思った。難しいというか、ベタな感動に持っていけないというのかな?喋っている言葉は翻訳劇だからある程度の不自然さはあるし…
ラストがあっけなさすぎてちょっと!!(好みの問題だと思います。)